8.9月のおススメ豆
エチオピア、イルガチャフ地方、コチャレ地区の小規模生産農家によるナチュラル精製の豆をピックアップしました。
『ベリーと焼き菓子のようなスウィートな香り』
エチオピア・モカを代表するイルガチャフ地区の中でも、とびきり香り高くスウィートな豆です。
袋を開けた瞬間に立ち昇る香りは、筆舌に尽くしがたく、脳天に直撃し、とろけます。
抽出したコーヒーはベリーを搾ったような果実味があります。
僕の感じ方を誤解を恐れずいうなら、「昔懐かしいロッテのブルーベリーガム」の風味です(笑)
また、焙煎によるメイナード反応で、焦がし砂糖のようなカラメル味も加わって、焼き菓子を連想させる風味も加わり、まるでベリーたっぷりのタルトのような贅沢で特別なコーヒーとなります。
「精製について」
そもそも精製とは、果実の状態からコーヒーの生豆(グリーンビーンズ)の状態へと加工していく作業のことをいいます。
そして、この精製には「水洗式(ウォッシュド)」と「非水洗式(ナチュラル)」、それらの両方を採り入れた「半水洗式(パルプドナチュラル・スマトラ式)」の3つがあります。
「ナチュラル精製について」
ナチュラル精製は、コーヒーが焙煎されはじめた15世紀から行われている伝統的な手法です。
収穫した果実をカラカラになるまで天日干しし、そのあと果肉ごと脱穀するシンプルな方法です。シンプルですが、雨が一定期間降らない気候の地域でないとできないという地理的な条件があります。
ナチュラル精製をすると、気候、土壌や品種に関係なく、精製によって生まれる独特のナチュラル臭が生まれます。これは乾燥途中の果肉の発酵によって起きる現象で、副産物として、このナチュラル臭にハマって抜け出せなくなる人を多く生み出してしまうことも特徴です。
地域:イリガチャフタウン
農園:コチャレ地区小規模農家
品種:在来種
精製:ナチュラル